相変わらずの

 以前、ここだったか、他のサイトだったか、忘れたが、自分が、福岡にいた時、声優の才ある女性に恋していた話を書いた。当時の自分は、今以上に貧しく、彼女の歌や声真似に癒されながら、日々の生活を送っていた。

 今以上に何もできず、彼女には何の力にもなれないまま、彼女から、離れた。自分の恋は、成就しないまま、いや、自分の気持ちすら伝えないままだった。彼女に惹かれていたし、魅かれてもいた。自分と同じように、彼女のことを好きな人も何人か、今でも、顔は思い出せる。

 全く無力な自分を変えたくて、飛び出した筈が、今もうだつが上がらない、鬱々としたなかで日々を送っている。辛い時期に支えて頂いた沢山の当時の周りの人々に対する感謝の思いは、今も持ち続けてはいるが、はっきりと今度は自分があらゆる人を支えていく側になっているかというと、悲しいかな、そうはなっていない。

 多分、はっきりと、支える側に身を置くこと自体というのは、どんな人でもあり得ないのだろうとは、思う。誰かを支えながら同時に支えられてもいるのだろう。然し乍ら、今の自分は相変わらずの無力だ。

 只、嘆いているばかりでは、何も変わらない、色々とあがいてみるべきかと考えている。

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